Yes:AF盤Close to the Edge SACD 大きな音でどうぞ!

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AFからのSACD第一弾がUSから3週間かかって到着。
予想通り、宣伝用イメージとは異なり、ゴールド盤にあらず。
CDとのハイブリッドなので、盤はいつものゴールド盤よりやや重めな感じ。

インナーは“カラーコピーのよう”という批判があったものの、個人的には別にこれでも問題ないかな。
それよりも盤面のロゴがなぜかオリジナル・スリーブのものとは異なるのが気になるかも。

マスタリングは御大ホフマン。

●夜中に聞いたら……
肝心のサウンドについて。

夜中にCD層を小音量で32XD盤と比較した。
32XD盤のマスタリングはBarry Diament(のはず)。
そしてこれがとても良好な仕上がり。

一言で言うなら、「美しさ」が際立つ。

音同士が溶け合っている感じで、タイトル曲や"And You ..."を聞いていると、とても絵画的。
複数の絵画同士が連なり合って、次々と物語を紡いでいくような感じ。
音の輪郭が滲んでいて、それぞれが一つに融合しているその美しさに聞き惚れてしまうというか。

一方のAF盤CD層は、輪郭が極めて明確。
各パーツがスタジオで鳴っている通りに鳴っている(もちろん実際のそれがどういう音かは知らないが)ような音像。
解像度が上がって滲みがない分、明瞭観は向上しているが、しかし、全体としての感動レベルは下かな。

かつて御大自身が、「モナリザはあの薄暗い照明の下で見るからよい。真昼の陽射しの下に持ち出したら、ひび割れやら何やらが全部見えてしまって、美しくも何ともない」というようなことを言っていたが、それを思い出させる。うーむ。

●昼間に聞いたら……
そこで今度は昼間に十分な音量で聞いてみた。

そうするとAF盤CD層の音がうまいぐあいに混ざり始めた。これは良いかも。
そこで32XDと取り替えながら繰り返しガンガン鳴らしてみたが……、いやはや、これは甲乙付け難し。
どちらも良い。

敢えて言えば、32XDは聞いていると懐かしさが感じられるというか、なぜか昔のことが色々と思い浮かんでくる音。

一方のAF盤は、現代的。
各パートの定義が明快明瞭。
はっきりしていて、かつ重みというか存在感がたっぷり。
実に堂々としたその音像に、新たな感動がわきあがる。
やはりロックは“Play loud!”ってことで。

アナログ感は32XDの方が強いものの、弱々しいとか音が薄いなどというわけではない。
大音量で聞くこの32XDもやはり素晴らしいです。
AF盤がSACDでなかったなら、例によってこれは旧盤で十分という結論だったと思う。

逆に言うと、SACDであるがゆえにAF盤も持っていていいかも。
というか、SACD層を聞き込まねば。汗;;

レイトプレスのアナログUK盤があったはずだが探しても出てこなかったのでまた別の機会に。