The Beatles: Then what?

リミックスSDE、赤青、アンソロについて駄文を連ねたついでに、ならばThe Beatlesのなににならば食指が動くのか、自問自答。

 

答えは簡単だった。

 

1 AAA Yes It isリアルステレオ盤(またはそれを含むAAA UK Singles Collectionステレオ盤)

2 AAA UK LPステレオ盤(Tube Cutで1マーク盤並みの音質でジャケもフリップ再現で)

3 AAA US LPステレオ盤(全曲リアルステレオで)

4 AAA UK EPs Collection(2に同じ)

 

1は永遠にないな。各国盤で存在しているものを探すしかない。気力がもはやないが。

2はニッチ向けのマーケティングをすればあり得るか(多量のラッカーを要するような企画は無理だろう)。Waltz for DebbyやThe Doorsの1stなど、マスターテープがunusableと言われていたタイトルすらなぜかAAA再発できていることだし。

3も同じ。というかこれは(全曲リアルステレオではないが)C1シリーズのスタンパー再利用でもこちらとしては問題ない。

4はまあ万が一にも発売されたら買うかなレベル。

 

なんとなくの妄想だが、3が可能性としてはすこしあるかなと勝手に推測。ないかw

The Beatles Anthology: Old and New

(以下、ただの個人の感想なので読む価値はないです)

Yes, it’s the bloody Beatles Anthology, and it’s another cash grab for sure. Although I don’t intend to rain on anyone’s parade, it’s still a ...

 

このアンソロジーのリミックス/リマスターにビジネス以上の意味合いがあるのかどうか。なんというか、そろそろネタも尽きてきたかとしか。

 

最初にビートルズのスタジオセッション音源を聞いたのは、1991~92年頃だったか。旅先のバルセロナレコード店で出くわしたbootleg CD。ロンドンに戻ってから初めて聞いた時は衝撃的だったな。それまでの数十年間、固着したままの音像が突然動き出したのだから。その後1995年にアンソロジーが発売されて初めて聞いた時も驚きと興奮と多幸感が。ああ、あの頃聴いていたビートルズの裏側はこんなだったのか…、という懐かしさとか邂逅感とかが入り混じってありし日の自分や日々の思い出が甦り、そしてここまで到達した自分の人生に対する感慨(あの頃ビートルズに夢中だった時間、それがあったからこそ今この瞬間のこの震えるような感慨があるんだなという)に耽るような、そんな時間が1、2、3と発売されるたびに1年くらい続いた。

 

それに比して、近年のリミックスメインのSDE、拡大版Red&Blue、今度のアンソロジー、なんなんだろうなこの感動のなさ。虚無感。そもそもオリジナルアルバムのリミックスにビジネス以上の意味合いがあるのかどうか。Rubber Soulのステレオ盤くらいか、やってみてほしいのは。既発のSDEで価格に比した価値が感じられるのはWhite albumくらいかな。

 

赤青はNow and Thenをネタに可能な限り利益を出すための策で必然性ゼロ。強引にリミックスと曲数増でまとめたが、結果赤盤青盤のアイデンティティが崩壊。無駄に膨張して高価になった重くて分厚いvinylのセットを2つもよろこんで購入するようなイメージがまるでわかない。ポールのツアーに合わせて何かインセンティブ(Now and Thenのリリース)が必要だったのかもしれないが、それにしてもそれを赤青に追加してというのは資源の無駄感が。

 

アンソロジーしかり。これは創作過程を聞けること自体に感動の源があったわけで、今更リミックスやリマスタリングが施されたところで1〜3の再発は無意味。そこではない。だから「4」が加わったのだろうがしかし、初登場が13曲だけでしかもインスト多めではcash grabと揶揄されても致し方なし。それになんというか、いやそこまでもう同じような感動求めていないし、押し付けられても萎えるだけ。確かに聞いてみれば軽い驚きはあるものの、円安物価高でそういう価格設定になるのだろうが、内容的にもまあストリーミングで聞いておけばいいか、くらいな。年末商戦に向けて商材投入が必然ではあろうが、正直これではないな。12枚セットで6マソなら驚きのこっそり再発となったMono Box8マソで買ったほうがよかったなとか思わせる時点で商品として外している。ネタ投入が仕事化している全世界のYouTuberの皆さんはもはや義務的に購入&レビューしなければなんだろうが、ご苦労さまとしか言いようがない。欲しくもないものを自腹購入はつらい。だってオリジナルがついこの間までほぼ投げ売りされてたよね。Vinylだって組合で1セット¥2000~3000くらいだったか。それが突然2倍くらいになっているのには苦笑するしかない。CDなら1セット¥300とかじゃなかったか。

 

あとFAABとRLはここが限界なら触らないままでよかった。あの時にあの時の技術でぎりぎりがんばってあそこまで到達できた、という部分が「感動」なんですけどね。

 

という個人の駄文はここまでにし、以下、新旧相違点をまとめた投稿があったので貼っておきたい。

 

https://forums.stevehoffman.tv/threads/the-beatles-anthology-30th-anniversary-doc-and-audio-what-to-expect.1231347/page-196#post-37351293


steepien
Forum Resident
I A/B'ed the new remaster and the old remaster, here are all the changes I found.

The following speech tracks were cleaned up
* John Lennon Speech 1 (We were four guys)
* John Lennon Speech 2 (Brian was a beautiful guy)
* Brian Epstein Speech 1 (I secured them an audition)

That'll Be The Day and In Spite of All the Danger are mono MAL remixes with a slight stereo ambience effect. The section in between the two tracks has been trimmed by 1 second.


The following tracks have been remixed in mono with MAL.
* Hallelujah I Love Her So
* You'll Be Mine
* Cayenne
* I'll Get You (London Palladium)
* Everybody's Trying to Be My Baby (Shea Stadium)
* Rock and Roll Music (Budokan)
* She's a Woman (Budokan)

The following live tracks have been remixed in stereo with MAL.
* Twist and Shout (Royal Variety Performance)
* All My Loving (Ed Sullivan Show)
* Help! (Blackpool Night Out)

The following tracks had their stereo narrowed.
* Tomorrow Never Knows (Take 1)
* Across the Universe (Take 2)

The following tracks were originally mono but now have varying amounts of stereo ambience applied to them.
* Love Me Do (EMI Recording Test)
* One After 909 (False Starts)
* One After 909 (Takes 4+5)
* Can't Buy Me Love (Takes 2+1)
* You Can't Do That (Take 6)
* And I Love Her (Take 2)
* A Hard Day's Night (Take 1)
* You Know What to Do
* Mr. Moonlight (Take 1)
* Strawberry Fields Forever (Demo)
* The Fool on the Hill (Demo)
* Happiness Is a Warm Gun (Demo)

* Many of the fades are different by very minor amounts, resulting in a bit extra audio on some tracks. Bolded tracks feature previously unreleased/unbootlegged audio.

* The following tracks are longer at the end
* The Sheik of Araby, 0.9 seconds
* Shout, 4 seconds
* I'll Be Back (Take 3), 1.2 seconds
* You Know What to Do, 1.2 seconds
* No Reply (Demo), 0.8 seconds
* Leave My Kitten Alone, 3 seconds
* Yesterday (Take 1), 0.3 seconds
* It's Only Love, 0.4 seconds
* Norwegian Wood, 0.4 seconds
* I'm Only Sleeping (Rehearsal), 0.3 seconds
* Don't Pass Me By, 0.6 seconds
* Maxwell's Silver Hammer, 0.8 seconds
* Something, 1.5 seconds
* The following tracks are longer at the beginning
* Mother Nature's Son, 0.1 seconds
* I Will, 0.3 seconds

* The following tracks are sourced from previous SDEs
* Helter Skelter (Take 2), 2018 stereo version edited down to Anthology length
* Mean Mr. Mus??? (Demo), 2018 mix narrowed
* Polythene Pam (Demo), 2018 mix
* Glass Onion (Demo), 2018 mix
* Piggies (Demo), 2018 mix narrowed
* Honey Pie (Demo), 2018 mix edited down to Anthology length
* Oh! Darling (Jam), 2021 mix including the edited section from 0:05-0:09 and the misplaced guitar note at 3:50 that is on several LIBSDE tracks.
* Get Back (Rooftop Take 3), from 2022 rooftop release

* And some changes that don't fit any category
* There's a clap at 0:31 of Shout that was removed in the original release
* Shout has been edited further, 0:26-0:28 of the Anthology mix have been cut out
* Mr. Moonlight (Take 4) is now in stereo
* 4:21-4:29 of You Know My Name is now mono when it was previously stereo

The Doors: L.A.Woman Comparisons (Original, RHF, DCC, 50th)

 

⚫︎RHF (Rhino Hi-Fi)

クリーン。ミドル〜ロウ(ボトム)の厚み。分離も優秀。全体的なバランスも良好。このアルバムの魅力を十分に感じ取ることができる。このアルバムはこのプレスがあればことは足りるだろう、そう思わせる仕上がり。ここで聞いた4枚のうち、唯一、ギミックジャケではないのが、まあ惜しいと言えば惜しいか。

 

という前提で次。

 

⚫︎Original

んーーーーー、これは、、、「これこそthe original」と言わざるをえない。

 

「オリジナル盤はまだフレッシュな状態のマスターテープで」うんぬんという言葉で語られることがままあるように思うが、それは事実その通りなのだと。テープの磁性体には元の配列に戻ろうとする特性があり、昔カセットテープ録音していた頃、録音初日のトップエンドが翌日になると明らかに失われているということはよく体験した。だから同じオリジナルマスターテープを使っているといっても、当時と今でそこから引き出せる音像は同一ではない、ということになろうか。そのことを、このオリジナル盤を聴いた際に強く感じることになる。

 

ミックスダウンされたばかりの各トラックの音像がまだブレンドされておらず各々が際立っている状態。それはあたかもスタジオのガラス越しにthe Doorsが演奏しているのを直に目にしているかのような生々しさ、ライヴ感、迫真性、リアリティ、そしてエキサイトメントがそこにある。

 

これと比較するとRHF盤は、Cohearent Studioのモニタースピーカーから聞こえてくるL.A.Womanのマスターテープの音、とでも言おうか。High Fidelityの名の通り、フィデリティやヴォーカルとその他のバランスや音像解釈は素晴らしい。だがそれは音響的な意味であって、現物ではない、とでも言おうか。つまるところ、Kevin Grayは生きていた頃のthe Doorsをcuttingしていない。

 

ヴォーカルの質感処理だけで言えば、OriginalよりRHFが優れている。Originalは比較するとやや痩せ気味で後退気味。ミドル〜ボトムもRHFのほうが良好と言っていい。

 

しかし、なんなんだこのOriginal盤の圧倒的な迫真性は。ロビー(ギター)とジェリー・シェフ(ベース)のあらゆる音響的制約から解放されたかのようなfreeなうねり。マンザレクの冷静さを失わない落ち着いたキープレイ、曲のノリを支えかつ決定づけるデンズモアのドラミング。50年後のマスターテープからは引き出せないナチュラルかつ超高解像度の音像。グルーヴ、アンビエンスが素晴らしく、ぐいぐいとその演奏のノリと音楽世界に引き込まれていく、そうした体験は他の盤からは得難い。

 

ただ、そうしたことに気づくのも比較すればこその話。RHFが優れた一枚(音響的にも工業製品的にも)なのは確か(個人の感想です)。だから、普段使いする一枚としては最高の盤(というには少々入場料が高くはあるが、それは為替レートの問題であったりとまた別の話になる)。だが聴いていてOriginal 盤ほどには面白くない。

 

⚫︎DCC

Steveのマスタリングによる逸品。Tube Cut。その特性がよく出ている。音像がもっともブレンドされているのがこれ。Originalとは対極の位置にあるという言い方もできる。ぼんやりとかくぐもって聞こえるということではない。ヴォーカルも各々のインストゥルエントも一体化している。極端に言えばモノラル的解釈とも言えるか。

 

だがなぜなのか、聴いていて楽しい。わくわくしてくる。ずっと聴いていたくなり、聴いてしまう。これがHoffmanマジック。だからこその根強いDCCファンが数多いるわけです。(わたしもその一人にカウントされるね)

 

⚫︎結論のようなもの

すべては個人の趣向。なので、何のランキングかは不明ながら、いまこの時点で言うと、

Original

DCC

RHF

の順番。

 

なお、グランドマンがデジタルマスターからカッティングした50thは退屈すぎてA面途中で撤退。もともと別の意味でのジャケ買いではあったが。

 

 

 

The Doors : Rhino High Fidelity Vinyl

⚫︎Facts

オーダーからほぼ2週間で到着。

ご覧のように梱包材なし。

ダメージなし。

発送元はドイツ。

プレスがOptimalなので。

SHMFでの話に違わず、スリーヴは史上最高と感じるレベルのタイトさ。一度レコードとインナー、解説ブックレットを取り出したらもう戻せないくらいきつきつ。なので無理せず自前のアウタースリーヴに収納という自然の流れ。

 

内袋はオリジナル再現はなしで、Rhinoの赤文字入り黒のポリラインド。The Soft ParadeとL.A.Woman は、オリジナルインナーを再現した厚手の紙が同梱。

 

 

https://youtu.be/M2pfBMgloUo?si=0zO7W6uAO64j-wfP

 

 

 

⚫︎Impressions 

ファースト"Break on Through"の出だしからすぐにフィデリティの秀逸さがわかる。あとはもう、一枚を通しての"experience"。

これまでの盤との比較が気になるところだが、ただし、結局のところ聞き手の趣向次第という結論が自明につき、help yourself としか言えまい。

SHMFでは近頃、70年代日本プレスがいいよねという話も。

 

フィデリティに関しては確かにDCCを上回るとも感じる。だがDCCはtube、これはSS。

 

US original (Mon)とは、というところで言うと、この盤の相対的に圧倒的なノイズレス感を超えて音質を語れるかという点で、迷宮入り。

 

AP45は、使用したのがセーフティマスターゆえに、そもそも論に終始。一つ言えるのは、45回転盤は、外周から内周への音質変化が33回転盤より大きい、ゆえに特定の一曲を聴き込むのはいいがアルバムとしてはもやもやする、というのは単なる個人の感想です。

 

ノイズレス感と、ストレスフリーな音感、これらはハイレゾストリーミングの聴感にも重なる。ファーストのオリジナルマスターはもう使用不能と言われていた。AP45では明確にそれゆえのセーフティマスター使用とアナウンスされた。比して、今回はオリジナルマスターの復活。YouTube動画では状態も良好で使用に問題ない、と。どういうことなのかという疑念は残る。10数年後に、あれはハイレゾデジタル音源でしたということもあり得なくはないか。

 

損傷部分をセーフティマスターからのコピーテープで補修、あるいは倍増するヒスノイズ回避のためデジタルアーカイヴをテープに記録し補修、という作業がどうしても必要。ならばいっそのことハイレゾデジタル音源を使用、というのが前回のRhino盤だった。

 

その辺の疑念を払拭する意味もあっての、マスタリングセッションへのIn Groove owner, Mike Esposito ご招待ではあった。Mikeはmofiスキャンダルを知らしめた人でもあり、ネットでの信頼はある程度あると思われるが、彼が現場にいたのはL.A.Woman のマスタリングセッション。だから他の盤はわからない。その動画にある通り、極小だが、彼のイニシャルが同盤のデッドワックスに確認できる。Mikeはもちろん喜んでいたが疑念払拭の意図に適うKevin Grayの振る舞いでもある。

 

https://youtu.be/QbDoN8rBeOc?si=iyR0VjAQUrTHqxS_

 

スリーヴに関してだが、ジャケ写の複写感が目につく。特にサード。The Singles Collection / The Beatles のジャケ写のようなデジタル的粗さではないが。色調に気をつけた感はあり、遠目に違和感はほぼない。ただしファーストは除く。40thくらいからか、オリジナルのネガか製版フィルムかを使用しており、綺麗すぎる。それの複写。加えて、The doors のロゴがデジタル的で綺麗すぎ。そのグリーンな色調もややポップ方向に振れすぎ。

 

付属のブックレットは興味深かった。6枚分一気読みしたが、Rayの「最初からドアーズは2枚で終わるものだと思っていた」という回想は特に印象的。人生がなんたるか、ほんのわずかな時間で決定づけられ、しかしそれが何十年も持続しうるということに、in the momentの大切さを考える。

https://youtu.be/QJaPdVqHEJw?si=9QSdv5IEITAIg1Jl

 

⚫︎Conclusion of the day 

買いかどうかで言えば買い、The Doors を聴き続けてきた人なら迷わず、と一旦書いたが、今後どのくらい聴くのか、という部分も考えざるを得ない人生段階かもしれないので、そこはやはりup to youとなる。

一方で、不可能ではあったが、もしも最初からこの質の仕上がりとわかっていたならSHMFの評価を待たずしてボックスセットで買ってもよかったかと思う部分もある。

 

あとは、AAAだと自分を信じ込ませて、enjoy yourself listening to the Doors .

 

https://youtu.be/Dt0Dssqs44Q?si=Hy4isasOp66jpMYW

 

 

Joni Mitchell: Quad mix blu-ray box set; The Asylum Years

Including quad, atmos, and stereo mixes for each album.

こんな感じでRhinoオンラインストアから到着。

発送通知から10日くらいかかったかな。

角潰れなどなく良好な状態。

紙ジャケにエンボス加工。

まあまあ頑張った感あり。

I will be listening to them this weekend at the earliest...