Big Brother & The Holding Company: Cheap Thrills AF盤 vs. Sony editions

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上からAF盤、初期盤(Nice Price Line、CSCS規格)、'07年紙ジャケ盤。

AF盤は御大マスタリングで、その当人が「自分のキャリアのハイライト」と言っていたので半分くらい期待して聞いてみたのだが、うーむ、確かにいいかも。久々に。

そこで旧盤と比較。
面倒なので最初から波形比較。

曲はtrk.3の"Summertime"。

みたところどれも健康的な波形でありがたい。
CSCS→AF→紙ジャケの順に音量がやや大きめになる。
となるとあとはEQチョイスからくる聴覚上の印象比較。
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AF盤

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CSCS盤

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紙ジャケ盤


CSCS盤はフラットなトランスファーっぽいというか、素のままダビングしました的な音。
すこし解像度に劣るややくぐもった音像で、その分懐かしい感じがする。
昔はこうだったな、みたいな。
ジャニスのボーカルがやや背景方向に後退ぎみ。


紙ジャケ盤はテープノイズが一番目立たない。とはいえ、完全に除去しているわけでもないので、これはEQチョイスによるものかな。
音が一番大きめと書いたが、間奏の右chのギターソロの音が、オーバーロード気味になる。
これは他の盤にはない現象。


AF盤は、テープの劣化に気づく部分も多少あるが、全体的にはバランスが一番いいかな。
ティーブのマスタリングでこれだけ満足できたのって久しぶりかも。
ジャニスのボーカルが1よりも前にある感じだが、バランス的にはこちらの方がいい。
ベースのふくよかなトーン・存在感も一番だし、ギターの音のヘッドルームにも余裕があり、ディストーションの細部まできれいに鳴りきっている。
と同時にアナログ間のある音像(最近の御大はどうやらチューブを使っているらしいんだよね)。

全体的にみると、今回は一番はAFかな。
この3枚からどれか一枚選ぶならAF盤、という結論です。
もちろんそれぞれの盤に個性があるので、中古でお手頃価格であれば旧盤でも問題ないといえばない。