F1:2012マレーシアGP

いやはやなレースだったので、自分用に感想書いとこうと思います。



最後、泣けた。

あのフェラーリの面々が感極まっているのを見たらね。
恐らく想像を絶するプレッシャーなんだろね。
アロンソに対する無線の"We're proud of you"が全てを物語っていたし、まあほんとにアロンソはマラネロにとってsaviorだな。凄い。

ペレスも良い走りしてた。

その雰囲気は、フェニックスでのセナに対するアレジというより、黒ロータスで初優勝したときのセナに近いものを感じた。が、しかし……、という部分もあるにはあるが。

日本人ドライバーが未だ辿り着けていない2位表彰台は確かに凄い。一方で「勝てるレースを落とした」というのも確かかと。戦略が上手くはまって、ああした状況に強いバトンが後退するといった流れの中、お膳立てが全て整っていたのに、最後はドライバー自身のミスで「負けた」。

ただしその「お膳立て」を持って来れるかどうかも、そのドライバーのキャリアには大きく影響する要素だから、それを持って来れてるペレスは、今後、もっと面白くなるんだろうなという予感はある。今回「ミスで負けた」とはいえ、フェラーリ移籍が既定路線になってる風な流れだし、それが現実になるのなら、それはそれで目的完遂とも言えるわけで。

あとは、まあ、彼に関しては同じくメキシコ人ドライバーで夭逝したリカルド・ロドリゲスの後を継ぐという、ちょっとロマンチックな見方もできるところが、個人的にF1ファンとしてのツボにはまる、というのもある。ロドリゲスもフェラーリだったし。

いずれにせよ今回の快走で、何かそうしたF1の歴史を継承する、そして体現するドライバー、みたいなイメージで今後彼を見れるようになったかなと(少なくとも個人的には)。もちろんそれも今後の走り次第だが。

一方の可夢偉だが(去年4時間ルールがあったなら、カナダGPでは2位だったのかな?)、今回についてというよりも、全体的な印象としては一発の速さが欲しいねぇ。
予選で上に行ければ、レースでも(ここしばらくは、だけど)あのマシンでそこそこ戦えることが分かったのだから、あとはそこに自分を持って行けるかどうか。

振り返って、トヨタがあと1年続けていればな、と今更思う部分もあるけど、そう感じちゃってること自体、今のF1というゲームで如何に日本勢が不利かということの表れでもあるんだろうね。

ここから可夢偉がどう全てを組み立てて行くかに注目だけど、個人的にはペレスのそうした新たなストーリーに絡むというか挑むような姿勢が見られるといいなと思う。敢えてそのペレスの流れに乗っかっちゃうふてぶてしさ、みたいなものが見たいかな。そこで存在感を改めて示せれば、また道は拓けてくるんじゃなかろーか。

逆に、そこで2008イタリアGPのブルデみたいに、流れに乗り損ねると後がなくなる危険もあるが。

ま、お金次第っていう部分はあるけどね。
セナにとってのNacional、アロンソにとってのSantanderみたいなスポンサーというかそういう後ろ盾が必要なのは明らか。トヨタ本体がだめなら、トヨタホームでもGazooでもいいがまあ無理か。