Doors:Morrison HotelリマスターLP比較

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RhinoリマスターLPのMorrison Hotelをゲット。

(いきなり蛇足ながら、なぜSoft ParadeとMorrison Hotelから買ったかというと、この2枚以外のアルバムはかつてDCCからもリマスターLPが出ているから。)

左がオリジナルUS盤。これのマスタリングはBruce BotnickとArtisan RecordersのBob McCloud。
この盤のプレスはこれまたCTHで、USオリジナル盤の中では最高音質。

右がリマスター盤で、ジャケ写の天地のトリミングがやや異なる。こっちの方が下に寄っている感じ。で、当然これのマスタリングはBG。

写真の質感はオリジナル盤の圧勝。

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Electraの住所が白抜きで入っているのがオリジナル初回盤。これにはEのロゴとスタジオの紹介写真が載っている黒のインナーが付いている。

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こっちはリマスター盤。デザインはほぼオリジナル盤と同じだが、白抜き文字はない。インナーはオリジナルを復元したものだが、例によって2つ折りになっているだけで、袋状にはなっていない。

●音の印象
これは甲乙付け難し。リマスター盤のほうが音の分離でやや優っている印象だが、全体的に聞く分にはどちらも良好で低音から高音までバランスよく鳴る。ある意味、このタイトルに関しては、軽量盤のオリジナル盤の優秀さが光るかな。いい音してます。

●Land Ho!の謎
しかし、リマスター盤で気になる点が1つあった。
それはB面1曲目のLand Ho!のイントロ。

リマスター盤では右チャンネルからのみ、ギターのリフが聞こえてくるが、これがちょっときれいすぎる。6弦側のディストーションがかった音が薄くて、妙に品の良いイントロに聞こえる。これは最初に聞いた瞬間からちょっと違和感があった。

確認のためオリジナル盤を聞いてみると、やはりこっちは明らかに低音がぶんぶん鳴っているし、左チャンネルからも音がもれ聞こえてくる。かなり猥雑な感じのリフで、自分の記憶の中にあるLand Ho!といえばやっぱりこっち。

●CDをチェック
そこでCDバージョンをチェックしてみた。

発売されたばかりのAFバージョンは、このリマスターLPと同じ印象。
グランドマンによるリマスター前のCDでは、幾分、低音が強めに響き、やや左チャンネルに音がかぶっている印象。なので、こちらの方がオリジナルLPに近いといえば近い。

しかし全体的には今回のリマスターLPは非常に丁寧な仕上がりで、Blue SundayやIndian Summerといった静かな曲の入りや終わりの音のフェード感は最高。

DCC盤LPが存在しない以上、これは1枚持っておきたいところ。
ただし、オリジナルUS盤LPを持っているなら、もちろんそれでも十分です。