John Mayall:BB with Clapton Gold CDと比較

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行方不明になっていた紙ジャケ版を発見。CDの山の下にはさまっていた。。。
限りある時間を無駄にしたくなかったら整理整頓は大切なり~。

で、Gold CDと比べてみたが、音像は相当に違う。
微妙に違うとかのレベルではなく、明らかに大きく違う。

紙ジャケ版はJon Astleyによるリマスタリング
AF Gold CDはKevin Grayによるリマスタリング

紙ジャケ版は、目鼻立ちはっきりくっきり、ややトレブリー。解像度良好、押し出し感強し。
Astleyと言えば、George HarrisonのAll Things Must Pass、あるいはWhoのリマスターでよろしからぬ評判の人だが(例えばGeorgeのWah,Wahは酷い)、この盤にもやはり彼のその音作りの傾向が見て取れる。とはいえ、それほど悪い出来ではないか。

Gold CDは、音量レベルが低く、それゆえ紙ジャケ版を聞いたときの音量で聞くと、こもった音のように聞こえる。レベルをほぼ同じにして聞いてみても、やはり輪郭がぼんやりした非常にアナログ的な音。
Kevin GrayはHoffmanにカッティングテクニックを伝授した人。
Audio Fidelityからのリリースということで、ノーコンプ、ノーリミッター(のはず)。

それを踏まえて聞いてみると、確かに奥行き感はGold CDの方がある。
ただし、奥行き感がありすぎるというか、例えば1曲目の出だしのクラプトンのギターは耳慣れているバージョンよりかなり背後から鳴っている感じで、この曲自体がかなりレイドバックしちゃった印象。
記憶の中にあるオリジナルモノLPの音とも違うな~、というのが正直なところ。

逆にHave you heardでのクラプトンのソロの音は(レスポールだよね?)、紙ジャケ版では相当に金属的。Gold CDではそれがもうすこしふくよかに鳴り、自然な感じ。

またRambling on my mindのクラプトンのボーカルだが、紙ジャケ版ではシャープネスが上がった分、音が痩せている。Gold CDではそれがやはりゆったりめで太めになり、より“生身の人間の声”という印象になる。

全体的な印象としては、Gold CDはスタジオで演奏している4人の全身が見える感じ。
紙ジャケ版は、シンバルを叩くスティックの先やギターのピックアップが拡大されて目の前にある感じ。

どちらがナチュラルな音かとなると、Gold CDの方。
どちらがオリジナルモノ盤LPに近い印象かと問われれば、たぶん紙ジャケ版の方がやや近いか。

紙ジャケ版を既に持っている人がこのGold CDを買うべきかどうか、その判断は難しい、というかもちろんそれは人それぞれだが、個人的にはそれよりもオリジナルモノ盤LPを聞いた方が楽しめるかなと思う。