Beatles:Abbey Road/リマスターCDと比較

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かなり好評らしいリマスター版のAbbey Road
どれどれと思いつつ、遅ればせながら聞いてみた。

とりあえず比較したのは
リマスター盤
旧盤
東芝回収盤
の3枚。

●率直な感想
リマスター盤の再生開始直後、「音、でかいな」「特にベース!」と強烈な印象。

そしてCome Togetherの出だし、ジョンのボーカルの一発目から、「ん~?」と違和感が……。
なんか変? かも? 

なんというか、サウンドステージの真ん中に凹みができて、その凹みの真ん中にジョンの声があるのだが、その声の輪郭とその他の音の間に隙間があるような。そしてジョンの声がなんだかデジタルで加工処理されて細くなった印象。たとえて言えば、フォトショップでシャープネス掛けすぎて、元々の写真の豊穣感が失われて痩せてしまったような感じ。

特に出だしがそんな感じ。


●She's So Heavy
その後の曲はこんなもんかなーと思いつつ聞いていったが、LPでいうA面最後のI Want You (She's So Heavy)でまたもや違和感が……。

I want youの歌詞から"She's so heavy"へ切り替わる瞬間がなんか気持ち悪い。流れが途切れるような感じがする。

また、よく聞いてみると“ジョンのギターのセレクターの切り替え音”とされているクリック音が消えている。

うーん、部分部分のパーツの音はより鮮明になったとは思うが、音楽としての流れがいまいちのような気がするなぁ~。

●The End
そんな印象を引きずったまま、“B面”へ突入。
旧盤と比べて音がでかくなり、低音がやたら鳴るようになったのは相変わらず。
そして迎えた事実上の最終曲、"The End"。

個人的に気になったのは、
"...and in the end, the love you take is equal to the love..."
の直後に入るストリングス。

音像の3D感が増したのはいいのだが、この部分、センター背景のストリングスの音が遠すぎる印象。
しかも音のバランス的に、やや音量が小さく感じられ、なんだか最後の感動が寸止めされちゃたような状態に……。

●プラシーボなのか?
とゆうことで、個人的には東芝回収盤が好きかも。

しかし、東芝回収盤は相変わらず中古市場で高値を誇るなど、プレミア度が高い一品。それゆえに(“これは大枚はたいて入手したCDだから良い音に決まっている!”と思い込みたい心理が働き)高評価に繋がりやすい傾向があるのでは、という指摘も某掲示板では聞かれる。どうなんでしょうね。果たしてそうなのか。

あくまで耳で聞いた印象で判断している俺個人はそうは思わない。が、まあ、逆にそう言いたくなる気持ちは理解できる。

でも先日eBayのぞいてみたら、この回収盤、30ドルで落札されてたけど……。

ということで、リマスター版Abbey Roadに関しては、「ちょっと自分の中にあるイメージと違うな」という印象が残った。。。