Bruce Springsteen: High Hopes on vinyl
Springsteenの新作vinyl。
2枚組でCD付き。
インナーはぺらぺらの紙製だが、その中に、紙製のレコ袋があり、それにレコが収められているため、すぐにエッジが破けるという感じではない。
ジャケは見開きではなくシングル(The Riverと同じパターン)。
2枚組でCD付き。
インナーはぺらぺらの紙製だが、その中に、紙製のレコ袋があり、それにレコが収められているため、すぐにエッジが破けるという感じではない。
ジャケは見開きではなくシングル(The Riverと同じパターン)。
ボスの近作でvinylで所有しているものというとMagicがあったが、振り返ってみるとあれからはや7年とは……、驚くしかない。
LudwigマスタリングのそのMagicは、相当に圧縮された音で掲示板では不評だったが、今回はそれと比べるとかなりましかな。マスタリングはCB。
ただし、いつものベルマンらしいというか、エッジが切り立った音で、とにかくあくまで高解像度。
再生チェーンが違うので、同封のCDと比べてどうこうというのは言い難いが、ちなみにDR DatabaseではDR7となっている。Vinylはそれよりもかなり良い感じ。ボスの歌声が埋もれていないし、圧縮されて他の音と混然一体としていたMagicのようでもない(単にプロダクションの違いか)。ただ、音の押し出しは強い。
個々の曲で興味深いのはまず"41 Shots"。
途中のギターソロ辺りから、微妙に曲のテーマとずれた大仰なエンタメサウンドにいきそうだなと思わせつつ、そうはならずにまたシリアス側に戻って来る。その辺のさじ加減が絶妙。
途中のギターソロ辺りから、微妙に曲のテーマとずれた大仰なエンタメサウンドにいきそうだなと思わせつつ、そうはならずにまたシリアス側に戻って来る。その辺のさじ加減が絶妙。
他にも"Tom Joad"のモレロのファンキーなギターソロの位置もここしかないと思わせるタイミングだし、(当たり前の話だが)かなり音の方向性には神経が使われているなと感じる。
個人的にはボスの低音の唸るような発声法にはあまり面白みを感じられないのだが、今作ではそうした部分ももちろんあれど、一瞬80年前後を思わせるような“軽さ”もあり、聞いていて心地良い。
旧作の再録やカバー曲などを含む構成だけに、アルバムトータルとしてどうかという点ではもう少し位置づけに時間がかかるだろうが、すくなくともMagicと同程度の再生回数にはなりそうな予感。