Pearl Jam: Gigaton on Vinyl

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PJ: Gigaton on Vinyl (EU pressing)


 

もはや久しぶりというような間隔でも感覚でもなくなったパール・ジャムの新作。バンドのその時々の音を聞くことができるというようなものと捉えている。

 

今回はシュリンクラップではなくプラスティックバッグに封入。再発盤はことごとくシュリンクラップされていたため、しかもパール・ジャムの場合封入物が分厚くなるにもかかわらずそうだったため、レコード盤のソリが激しいのが常態化していた。たとえばAvocadoとか。それに対する対応がこの封入方法かと想像する。で、プラスティックバッグにも透明ステッカー(hype stickerとでも呼ぶのか)が貼付されており、パッケージングのチープ化を回避。ユーザー目線も忘れないこの判断はこのバンドらしい。

 

ジャケットは特殊印刷されており、写真が渋い銀色に反射する。また、赤い線字の部分は盛り上がっていて、指で触るとそれがよくわかる。これは歌詞ブックレットの表紙周りに関しても同じ。

 

2枚組なのでジャケットはゲートフォールド。ただし、Side Dは音溝なし。そこにはEU盤は"In the midst of the 6th"(6回目の最中に)(6番目の最中に)と文字が刻まれている。US盤は"Is this you?"(これって君?)だそう。

 

ブックレットは厚手の用紙で、表周りもいれて16ページ。レコードを入れるポケットではなく、ゲートフォールドに挟まれていた。

 

クレジットを見ると、マスタリングはBGで、カッティングがCB。いやよくわからないがvinylのカッティングはマスタリングと通常は同時なので、vinylのマスタリングはCBということか。それともBGがカッティングマスターを作成し、カッティングの作業をCBがやったのか。あるいはBGもその場にいて、2人でやったのか。SH/KGのように。

 

いずれにせよ、音質は良好。といっても比較対象がない。CDと比べればもう少し評価のしようがあるが。あ、今回は、DLカードが封入されておらず、デジタルバージョンとの比較はできない。

 

SH掲示板の反応はかなり良好かな。ただし、最後の3曲、どれもクロージングトラックっぽい。どれか1曲でよかったかもという声あり。それはわかるな。特にオーラスは省略可だったかも。いや、歌詞をまだ確認していないから保留だな。

 

個人的なPearl Jamのベストは、このブログタイトルからしても明らかだが、No Code。その視点からすると、今作はまあまあかな。SH掲示板の声は絶賛に近いが、個人的には近作の2枚のほうが何らかの面白みはあった。今作は内省的なトーンが控えめで、やや一本調子かな。1stシングルはその意味では面白い選択だったし、実際面白いとも感じるが。となると、レコード1だけで完結させてもよかったかもしれない。