オガワ電器(バック工芸社)探訪→音質が劇的に改善!

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      (これを3つ使用した。この上にCDプレーヤーを乗せる。自己責任でどうぞ)

先日、山形県鶴岡市にあるオガワ電器/バック工芸社に行ってきた(以前、朝日新聞日曜版に日本ナンバーワンレベルのスピーカー修理会社として大きく取り上げられていたのをご記憶の方もいるかと思う)。

目的はもちろんスピーカー修理の相談。飛び込みで訪ねたにもかかわらず、担当の女性の方が丁寧に対応してくれた。ただし(噂に聞いていた通り)現在、オーダーが非常に込み合っているということで来年春まで待つことに。

そして一通り話を終えて案内されたのが2階フロア。1階はごく普通の町の電器屋さんという赴きなのだが、階段で2階にあがると突如オーディオフィルな雰囲気に。マッキントッシュ真空管アンプJBLのスピーカーなどが(その他当方の狭い知識ではメーカー不明のAV機器が)数多く、整然と並べられている。

その先にオーディオルームがあり、こちらが何も話していないのになぜかあれよあれよとそこのソファに案内されたのだが・・・。一歩足を踏み入れた途端に驚いたのがそこで鳴っていた音。突然コンサートホールの真ん中に案内されたかのような錯覚に陥る程、とんでもなく豊穣でナチュラルなオペラが空間いっぱいに響き渡っていたのだ(あっけにとられているうちにコーヒーまで出てきてしまった)。室内にはさまざまな機器・スピーカーが並んでいたが、目の前のガラステーブルの向こうにあるのは木製のスピーカースタンドに載せられたブックシェルフ型の小さいスピーカー。その後ろには巨大なスピーカーがあったが、正直、最初はどちらのスピーカーから音が出ているのか判断に迷った。ブックシェルフ型から出ているはずなのに、それにしては音が良すぎる。

そこへバック工芸社(1階がオガワ電器で2階のそのスペースがバック工芸社の仕事場?らしい)の小川社長が登場。素直にどのスピーカーから音が出ているのか質問すると、「さー、どれでしょう?」と謎掛けされる。おずおずと「んー? この小さい方? いや、やっぱり後ろの大きい方ですか?」と答えると、「目の前の小さいスピーカーです」と。いやはや、参りました。このサイズのスピーカーでここまでCDの音を見事に再生できるものとはつゆ知らず。

その後、目から鱗の話をいくつも聞くことができて非常に有意義というか感謝の気持ちでいっぱいになったところで当方の時間切れとなってしまったのだが、氏の唱える「振動こそが重要」というコンセプトは当方にしてみれば天変地異というか完全なるパラダイムシフト。

アンプもプレーヤーもスピーカーケーブルも軽い方が良い、軽ければ軽い程良い、という言葉はあまりにも衝撃的だった。これはスティーブ・ホフマンマスタリングとの出会いに匹敵する今年最大の収穫。

アンプ、プレーヤー、スピーカーの全てが木製の小さな足というかスペーサーというか、インシュレーターというべきか、そういったものの上に載せられていたのだが、それもその振動コンセプトに基づいたものだとか。また各機器は4点支持ではなく、3点支持になっている。これは飛行機と同じ原理で3点にしたほうが確実に設置(接地)できるからだそうだ。



そして自宅に戻ってからさっそくオーディオのセッティング変更に着手。まずはお教え通りスピーカーをできるだけ壁から遠ざける(今まではスピーカーの説明書記載通りの距離に設置)。そして大手電気店のオーディオコーナーに行ってインシュレーターをチェックしたが、4個で1諭吉以上とかなり値が張る模様(オーディオフィルにとっては普通の価格帯であろうことはわかるのだが)。(*その後、数百円のものを発見)

それはあきらめてちょっと発想を変えて、要するに木の切れ端でもあればとりあえず事は足りるのでは、と自分を説得。よ~く考えてみたら、自宅にありました。子ども用の積み木が(上の写真)。

そしてこれをCDプレーヤーの下に置き、3点支持させてみたところ・・・Voila!!!!!!!!!!!!!!!!!! いやはや、やってみるもんです。信じる者は救われるというか、これは凄い。完全に音像が変わった。今まで自分は何を勘違いしていたのかと、またしても目から鱗が落ちた。これまではなんだか地べたにくっつくような感じで突き抜け感がなく澱んでいた音が、一気に大空に飛翔した感じ。

早速ホフマンマスタリングのthe WhoのWho's Nextを試したが、クリアネスと突き抜け感とダイナミズムが圧倒的に改善した。Joni MitchellのBlueとLadies of the Canyonでは、まるでJoni本人が目の前で演奏しているかのよう。息を呑むとはこのことか。

小川社長、本当にありがとうございました m(..)m 感謝!

(オガワ電器とバック工芸社のHPはこちらです)
http://www.bach-kougei.com/
http://www.audiolab.co.jp/

(こんな取材記事も発見)
http://www.musicfield.jp/weloveaudio/index.html