Rolling Stones:メインストリートのならず者SHM-SACDの音源について

イメージ 1

(ヴィジュアルは全て採用されてるかな?)


続きまして今月登場のExile in Main StreetのSHM-SACDなのですが、ジャケに載っている解説が微妙。

音源になったマスターテープについて、87年のGreg Calbiの発言をかなりの長さで引用しているのですけど、これってもしかしてホフマン掲示板の投稿を見た? という印象。そのまんまのことが載っているので。

そしてなぜか肝心の今回のSHM-SACDに使用されたマスターテープがどのマスターなのか、それを明言せずに別の話題に移るという、どうにも微妙な話の展開になってます。

ただしその段落の最後で、「個人的には、レコード・リリース当時に作られたものであれば、広義の「オリジナルマスター」と言っても差し支えないと思っているし、」と記している。

そこで私も個人的にこの発言の行間を読ませていただくと、今回のSACDに使用されたのはCalbiが初CD化の際に使用したのと同じEQマスター、つまり、「オリジナル」ではない、と。

しかし、“広義の”「オリジナル」という概念自体、なんだかよく分からないなあ。
originalというのは、「コピーではない最初の現物、原本、原型」のこと。
だからオリジナルマスターテープとは、“the”が付く、唯一無二のもの。

それを広義に、とか言い出すと、うーん、なんでもありになってしまうんですよね。
だって初回発売当時、世界各国に向けて何本もダブマスターを作っているわけですから。

●ただし、
初回盤LPのラッカーをカッティングするより前に、カッティング用のEQマスターを作っておき、そしてそのEQマスターをカッティング時に音源にしたのならば、EQマスター=オリジナルマスターと言えなくはない。

オリジナルマスターテープの音にEQをかけながらカッティングし、それと同時にEQがかかった音声を別テープに録音したものが(このアルバムの)EQマスターなら、そのEQマスターはオリジナルマスターとは言えない。

●それで音は
42DPと比べてもさすがにフィデリティ、解像度はアップしてます。
これはもうノーコンプレッション仕様のSACDならでは。
カッティングマスターのコピーがこの価格で手に入ると思えば、納得の一品。

ただし好みで言えば42DP。
音楽としての一体感という意味で。