Billy Joel: His Mofi vinyl were also from DSD transfers.

Mofi Piano Man by Billy Joel digital vinyl

 このタイトルのクレジットには2010とある。Arizona Mikeの最初の主張では2015年以降はデジタルステップ含むとのことだったため、Billy Joelはセーフかと思いきや、さにあらず。Miles Davis, Bob Dylan, Billy JoelはすべてDSDトランスファーを使用。まあそうなるか。

 

 個人的にこれのMofi盤を購入したのはオリジナル盤がそもそもなかなかない、かつ高価だったため。状態の悪いオリジナル盤よりはこれでいいか、という妥協。で実際にこの盤を聞いて思ったのは「きれいすぎる」ということ。今思えばそう感じたのは適切な耳の反応だったかなと。なんというかAAA盤には雑味があるんだよね。ラフさが。音のバランスを整え切れてはいない雑然さ。ロウネス。音のリアリティ。

 Mofi盤はその辺が消失というか解消されてとても綺麗な音になる。丁寧に整えられた音。だから音がいいかと訊かれれば確かにいい。ただ(今言えるのは)その「いい」の意味はAAA盤のよさではない、っていうね。なのでさらにMofi vinylを買う方向には行かなかったそこからの10余年、まさかこのような展開が待っていようとは。Audiophileの人たちにとってはこの音がいい音なのか。だとすると基準というか求めているものというかが違うということになるな、私とは。

 前にも書いたと思うが、AAAの音を聞きたいなら70年代までに発売されたVinylを買えばいいのでは、と思う今日この頃。デジタルレコーディング盤を知りつつ。

 

 しかしこうなると私の中では希少性とか貴重さとか、そして経済的な意味でもDCC/AF盤の価値が上昇するな。AP盤も。相対的に。

 ついでながら、DSD盤Mofiが”いい音”なら、じゃあもしかしてSony JapanプレスのDylanも(上記のAudiophile的な意味で)意外にいけてたりするのか? とふと。