Beatles: Impressions on new "Blue" album

ん~、どうなんでしょうか、これは。

端的に言うと、私の印象は、
New赤盤 ◎
New青盤 A/D面→△、B/C面→○
かな。

New青盤、曲数というか収録時間が長いのはわかり切ったことで、ゆえにカッティングに制約が生じるという話は今更ではあるものの、しかしどうもNew赤盤のような音の余裕、柔らかさに欠ける。そのせいか、おっ!と思わせる部分も少なめ。

New赤盤では各面に何曲か、新鮮さを感じさせる瞬間があり、また、耳に心地良い音であったりもする。
しかしNew青盤では冒頭のSFFからして、なんだかトレブリー。

確かにオリジナルの青盤からしてトレブリー傾向ではあるのだが、今回のこれはちょっとどうなんだろな、いや、何度も聞いてみたが、今の所はno thank youというか……。

SFFは右Chの弦の音が強引に鳴り過ぎで、曲全体のフロウとメリハリが逆に阻害されている。

肝心の"no one, I think, is in my tree / I mean it must be high or low"のところも、右Chが鳴り過ぎていて、ボーカルの際立ち感が弱まっている。その後に続く箇所も右Chに邪魔されて、孤独感をひきずる世界にはいっていけない。

そこで試しにリマスターStereo盤MMTSFFを聞いてみたが、いや~、こちらの方が私の記憶の中のこの曲の音像に近い。しかもこちらはデジタル音源なのに、今回のAAA盤よりもやわらかな音。

さらに問題なのが、"Let It Be"。
このハイハットのメタリックで(いや確かにメタル素材なんだろうけど)耳にささるようなこの音、これはないわ。ステレオ音像の真ん中でボーカルよりも目立っている。最初にヘッドフォンで聞いた時は、あまりにうるさすぎて最後まで聞けなかった。。。

逆に“Penny Lane”などは音のもこもこした感じがなくなり、ハイレゾ! という印象。
同じことが"Sgt Pepper"や"Fool on the hill"にも言える。
その流れでB面→C面は聞けるものの、最後のD面がまたいまいちな印象。

"Here comes the sun"はSFFと同じ症状でのりきれない。低音が強すぎか。
"Come together"からはヒスノイズが目立ち、聞く方の集中力がそがれる。
そして"LIB"でギブアップ、という(泣)。

なんかマスタリング時に全体的にハイレゾ感を意識し過ぎたような印象。
全体的にトレブリーだし、曲によってシャープネスかけすぎで音が硬い。窮屈でぎしぎし感のようなものを引きずる。

うーむ。来年のQRP盤を待つか……。いやそれじゃ売り手の思うつぼか(笑)。