The Doors: London Fog CD & 10" Vinyl set

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プレオーダーしていたものがようやく到着。
いつものあそこでは「32~33分のブート並み音源に$50は高すぎる」、ということでまあ手厳しい批判の言葉が浴びせられている今回のブツですが、どうなんですかね、個人的にはけっこう面白く、というかかなり興味深く楽しめたかな。割引価格でゲットしたので$50は払っていないわけですが。

無駄にパッケージにコストかけすぎ、という批判も事前にあったものの、こうして実物を手にとってみると、それもまたよし。上の写真でご覧のとおり、ボックスを梱包する段ボールも含め企画にしているところは、手にした瞬間、お、やるなぁ、と思えた。

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ボックスは段ボール感ばりばりの作り。
中にいろいろなアイテムが収納されているわけだけど、今回それなりに納得できた理由は、裏面かな。
写真やセットリストの紙など、どれも裏面まで再現(あるいはそれっぽく脚色)しようと努めている点。
写真の裏にはマジックの手書き風に年月とメンバー名が書いてある。
写真の紙質も白黒写真の手焼きプリントの紙質を彷彿させるもの。
セットリストのしわしわの紙の裏には、表面と同じノート罫線と汚しがほどこされている。

あとコースター。
London Fogのロゴをあしらったコースターの裏面には、誰かさんのお名前が。
誰かさんというか、パメラ・カーソンなわけだけど、これはどういうことなのかジャンポルあたりから説明がほしいかも。パメラもその晩、そこにいたよ、っていう証拠なのか、あるいは単にそれ風の演出なのか。

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で、肝心の音について。
まあ音質はもちろんオーディエンス録音のレベル。
しかし驚いたのは、演奏のクオリティかな。
Fogでの最初のギグということにもかかわらず、この完成度。
しっかりリハして、曲を完成させてからの演奏だということがすぐにわかる。
この演奏レベルの高さはちょっと驚き。

オリジナル曲に関しては、"You Make Me Real"のリズム感にちょっと笑ってしまったものの、"Strange Days"のほうは、アレンジも既にほぼ完成形。まだアマチュアバンドなのにこれというのはやはりただ者ではない。彼の地の音楽文化の土壌のレベルとか、その豊穣さを考えてしまう。
ライナーノーツに当時のWhiskeyのマネージャーの回想録が載っているが、その場でレイか誰かに名刺を手渡すと同時に心中では採用を即決していたという話も十分に頷ける。そして、ジムはもちろんだが要はレイなのだ、という指摘にも。

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マスタリングはCDがボトニック。
レコードの方は、deadwaxにBGのイニシャルが。
比較するとレコードはかなりレベルが低め。特にいじらずそのままカットしたのか、という印象。BGにしては珍しく。
CDの方はレコードよりトレブリー。
なのだが、ある意味こちらのほうが聞きやすいかも。
オーディエンス録音にありがちなもこもこ感なり、もやもや感なりがそれなりに解消されていて、現場感をより強く感じることができる。

ということで、個人的にはかなり満足のいくセットとなりました。
$50でも、んー、これだったらいいんじゃないかな、とも。
2本目のリールは、まぁ、、、出てこないんだろうな。話がほんとうならね。