Acrolink:電源ケーブル・7N-P4030II を使ってみた!

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(その名の通り、9が7つ並んでます)

『Stereo』誌1月号の情報コーナーで目についたAcrolinkの電源ケーブル

誌面では7N-P4020IIIを紹介していたが、読んでみると「海外からの引き合いも多いという」などと書いてあってかなりの好インプレッション。

評者は「音質向上効果は非常に高かった」「音の緻密さと密度が一変したのだ」とコメント。
個人的には「ほんとか?」と思いつつ、「でもなんだか凄そう」とかなり気になる。

更に読み進めると、最後に「これはどちらかと言えば比較的消費電力の少ない機器に適合したケーブル」とある。いやいや欲しいのはアンプ用なんだけど、とちょっとため息だったが、よく読むと結びに「7N化した大電流用の太いケーブルのもやがて登場する予定」とあるではないか。これは欲しいかも。

で、本日到着しました。

結論から言うと、これは評判通り、けっこう、いや、かなり良いかも。
何がいいってまず手触りがいい。なんだかしなやかでスムーズ。ごわごわしていない、柔軟な感じ。

それはさておき音の方。
Beatles・UK赤/青盤マト1(vinyl)でチェック。

なんだろうこれは。
今まで聞こえていないと思っていた小さい繊細な音までよく聞こえる。
が、かといって力づくで底上げしたような音ではなく、やわらかく、自然。
膨張感なし。
奥行き感が増した感じ。
ダイナミックレンジはむしろ広がったような印象すらある。

And I Love Herのジョンのギターの音がしなやかで、真ん中のポールのボーカルがいっそうふくよか。
Yesterdayのポールのボーカルの存在感が2割増。左チャンネルの弦楽四重奏がでしゃばらない。
We Can Work It Outの左チャンネルのジョンの12弦アコギのストローク感が明瞭かつナチュラル。
Strawberry Fields Foreverの右チャンネルの弦は今まで通りの迫力だが、そこにやわらかさが加わって一層リアル。
Lucy in the Sky with Diamondsのリンゴのシンバルのトランジェントが緻密で、シュワっとした発泡感がある。(!)

細かく書くとあまりに分析的すぎる印象かもだが、要はそういった変化(?)のお陰で、更に音楽が楽しめるようになった。

続いてLoveのForever Changes US盤(vinyl)を聞いたが、最初のAlone Again Orからしてアコギとホーンの響きが以前と違う。伸びがあって、しなやかで、温かみのある方向。

Moby Grapeの'69 US盤A1(vinyl)のIt's a Beautiful Day, Todayではコーラスのみならず、音像の全体の厚みがアップ。そして音が深い。

極めつけはPhoebe SnowのファーストDCC盤vinyl。
ぬくもり感、なめらかさ、トーナリティ、どれもほぼかんぺき。
チューブカットによるマスタリングの恩恵をやっと享受できたような、そんな感じ。



それじゃ今までのケーブルは何だったのかという話に自分でもなっているが、これまで使っていたのは遠い知人が自作したもので、PAC Series/Pcocc.Twisted Pairとチューブ(シース)に記載があるもの。(ただしチューブのみ流用の可能性も捨てきれず)
これはパワー感十分の一品と個人的に評価しているが、やや膨満感というか、音に飽和感を感じさせる部分もあり、すっきり感がいまひとつだった。



CDプレーヤー用に7N-P4020IIIも試したくなってきた。