F1:マクラーレンMP4-25の背びれとリヤウイングの謎

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●F1公式サイトの説明
「新車発表会以来、大注目を集めるMP4-25の空力パッケージ。エアボックスは内部で2つの経路に分かれる。低い方(下の青い→)はギアボックスのラジエター冷却用。そこから放出される熱い空気はロウワービームウイングの後端とディフューザー(小さい赤い→)にぶつかる。上の経路(上の青い→)を通る空気はリヤウイングに繋がっている長い背びれを通過する。この空気は、ある程度の速度でスロットを通って、ウイングのフラップに向けて放出される。この2つのプロセスが一緒になり、高速時にリヤウイングをストールさせ、ドラッグを低減し、それによって最高速が伸びる。このシステムのコントロールには賢いやり方が用いられている。シャシーのフロント部にダクトが設けられていて、これがこのプロセスへと更なる空気を送り込み、過度の気流で飽和状態を超える状態(過飽和状態)を作り、それによりこのシステムの機能を停止させる。このソリューションが最も重要になるストレートでは、ドライバーが左足か左腕を使ってダクトを閉じることができる。」

……ってことらしいが、本当かいな? 

F1公式サイトの上の説明だと、ダウンフォースを発生させるリヤウイングの上と下両方に乱流を生じさせることによって、ウイング面の気流を剥離させると、ウイングとしての機能が消失(=ストール)する、つまりダウンフォースが消失する(翼の表裏が逆だが、飛行機で言えば失速するようなもんか)、と読める。

ダウンフォースがなくなるということは、その分(どの程度かは知らんが)ドラッグ量が減るので、最高速が伸びますよ、という理屈か。

シャシー前部のダクト」っていうのは、あのドライバーから見て左側にあった空気取り入れ口みたいなやつのことか。で、上の説明を読むと、通常はダクトを開きっぱなしにしておいて、ストレートに来たら閉じる、っていう使い方だよね。ふむぅ。

でも、CSではむしろダウンフォースを増やす方向に働いているんじゃないか、みたいなことを川井氏と小倉氏が言ってなかったか??? 

それはもしかして、ダクトを「開いている状態の時限定で」ダウンフォースが増えるということを意味しているとか? とりあえず“過飽和状態”とかいう話は置いておくとして、上方の排出口から排出される空気は、リヤウイングの上面の気流に干渉するわけで、そうするとリヤウイング上面と下面の流速差が大きくなり、したがってダウンフォースが増える、と。なるほど。

●以下、妄想
ラジエター冷却は常に必要なんだから下側からの排出は常時開いている、と。で、ストレートに来たらダクトを閉じ、そうするとリヤウイング上面に生じていた干渉がなくなる、で、相対的に流速差が縮まり、結果としてダウンフォース量が低下する、=ドラッグが低減する、なので最高速が伸びる、か。過飽和状態とかややこしい話はやめにして(笑)。

というか、走行中にダクトが開閉できるっていうのは、(フロントウイングのフラップ以外)空力デバイスは走行中に動いちゃだめっていうルールに抵触しないのかな。本当にダクトを開け閉めしてるのかっていうのも未確認、だったりして?