(遅ればせながら、比較してみました)
その後、リマスター盤Past Masters収録のThank You Girlステレオバージョンが気になって、調べてみた。
どうやらこれは新登場のミックスの模様。耳新しく聞こえたのもそのためかと。
既発売の日本盤シングル(EAR20223)は確かにステレオバージョンなのだが、いろいろと検索したところ、これのマスターの大元はアメリカ盤用の音源と思われる。つまり、アメリカで1964年にSecond Albumステレオ盤を発売する際、イギリスから入手したステレオマスターにDave Dexter Jr.が手を加えたバージョン、であろうと。
日本では1970年にこのSecond Albumの日本プレス盤を発売しているが、その際にアメリカから、それ用のマスターテープを入手(当然、ダブマスターだったはず)。そして、恐らく(推測です)1977年発売の日本盤ステレオシングルにもこの音源が使われた、と。
●音の印象の違い
さて、旧バージョンと今回のリマスターの新バージョン、ヘッドフォンで聞くと違いがよくわかる。
旧バージョンは音像がセンター寄りになっていて、一体感というかモコモコ感があり、全体的にリバーブ感が強め。
新バージョンは音がきれいに左右に分かれていて、音像がクリア。ボーカルにリバーブはかかっているが、音の芯はしっかりしている。演奏がきれいに分かれているので、一体感に欠けると言えば欠ける。でもやっぱり“新鮮”だな~
で、じゃあ新ミックスはどこから出てきたのか、だが、これはDexter Jr.がいじる前のイギリスオリジナルステレオマスターからデジタルにトランスファーされたもの、と勝手に推測している。
●ドイツ盤Beatles Beatについて
検索したところ、ドイツBeatles Beatステレオ盤に収録のThank You Girlに使用された音源もアメリカのものだとか。CapitolからSecond Albumステレオ盤のダブマスターがドイツに送られた、と。なので、Beatles Beatオリジナルステレオ盤のThank You Girlは、Second Albumステレオ盤のバージョンと同じです、ということらしい。
まあ、EQ処理などは違うかもしれないので、聞いた印象が違う可能性はあるわけですが……。
●From Me To Youについて
From Me To Youステレオも新ミックスという噂を読んだので、確認してみた。
イギリス盤Oldiesステレオと、先述の日本盤シングルA面、そして今回のPast Mastersを聞き比べたが、私の耳にはいずれも同じバージョンに聞こえた。ん~、これは同じでしょう。