Beatles:Love Me Doマトリックス1NとCDを比較

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現在発売中のレコードコレクターズ8月号にて、和久井光司氏がLove Me DoのオリジナルUKシングル盤について書いているページを発見。

Past Masters Vol.1収録のLove Me Doはリンゴがドラムのバージョンだが、これはもちろんレコード盤を音源にしたもの(マスターテープがもうないので)。で、これとオリジナルUKシングル盤を比較すると、断然シングル盤の方が良い、と。例の“マージー川にかかる靄のような雰囲気”がよろしい、ということでしょうか。

そこで比較してみた。

(上の写真はマトリックスが1NのオリジナルUKシングル盤。コンディションは二アミント。右側のParlophoneの£ロゴの下にMade In Gt. Britainがあるタイプ)

●そこまででもないような……
んー、でもこれってオリジナルシングル盤のほうが音質的に優秀なのは必然かな、と。これを元にしている以上、CDバージョンがこれを超えられるわけはないわけで。

逆に、その割にCDバージョンはがんばっている、というのが率直な感想。1988年(87年?)当時のワークステーションでどのくらいのデジタル処理が可能だったのか、知る由もないが、ノイズは乗っていないし、音の輪郭もシャープ。これはこれでいいかな、という感じ。

シングル盤の方は、それに加えてvinyl独特の音の丸さというか、豊穣感というか、そんな感じがある。微妙にリアリティも上かなと思うが、でもCDバージョンで決定的に何かが不満かと言われると……、個人的にそこまでは思わなかった。

●再生システムの問題
あと、CDの再生システムとレコードの再生システムのグレードというかクオリティというかがどこまでそろっているか、という問題もあるわけで、単純な比較はなかなか難しいかなと。

個人的な経験からすると、レコードの方が安価なシステムでも“いい音っぽく”鳴ってくれると思う。でもそれと比べてCDプレーヤーはそれなりにいいシステム組まないと、それなりの音にしかならないような。レコードは最初からアナログ、でもCDは途中でアナログ変換が必要なわけで、そうするとDACの質に依存しますよと。そういう要素もあるのかなと思ったり。

逆にコンポとかじゃなくて、それなりの単体CDプレーヤーで聞くと、現行のビートルズのCDも、「これでもいいんじゃないか」、と思うことが多い。特にPPMとWTBのCDに関してはそう思う。