The Beatles: Anthology 3 vinyl comparison: 1996 UK orig vs. 2018 DeAgostini

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1996 UK orig. (behind) and 2018 DeAgostini (front)

人気があまりないように感じられるThe Beatles Anthologyシリーズながら、DeAgositiniの180グラム盤は気になる、というか気になっていた。「2」を聞いてみたところ、率直に言ってオリジナル盤より音が良い。オリジナル盤はどうやらCDマスターそのまま使用か、と掲示板にて。サー・マーティンはマスター作成までアナログで行なったようだが、1996年頃のvinyl市場事情からするとCDマスターそのままでしょうなと。確かにオリジナル盤の音はかなり薄っぺらな印象。で2016年にリマスター音源がiTunes等で発売。その後、DeAgostiniがまずはイタリアで発売開始したvinylシリーズの最後の方でAnthology 1, 2, 3発売。日本では2018年発売。

 

「2」を入手後、「3」もと思いつつ、だらだらとここまで来ていたが、組合で綺麗な盤をゲット。聞いてみたらやはりいい。オリジナル盤がCDだとするなら、これはハイレゾ。そのくらい違う(関係ないがオリジナル盤は130グラムくらいか?)。音像のディテールが全然違って聞こえる。

 

また、聞こえていなかった聞き取れなかった音が聞こえる。たとえば"Julia"の最後、ジョンがポールとモニター越しにやり取りする会話。オリジナル盤ではポールの声がかなり聞き取りづらい。それが聞き取れるレベル。つまりはコンプレッションのかけ方が違う。

 

ジャケの方は、背文字のフォントが違うな〜というのと、DeAgoの方の写真が微妙にぼやけ気味かなという程度。それとレーベルは権利関係が大幅に入れ替え。もはやEMIないし。

 

プレスはフランスのMPO

 

あと、ネットを掘ったところ、オリジナルアルバムの方も2012 Stereo Remastered Vinyl比でEQが違うという話があった。正誤は定かではないが微妙に気にはなる。追いかける気力はないが。(Stereo Remaster自体にあまり興味がないので。)

 

DeAgostini盤と言えば、カッティング担当のSean Magee氏、"A Hard Day's Night"のイントロ出だしが欠落という失態を。ヴィデオでは真剣にお話しされていますが、やはり緊張感がちょっと違ったか。ご存知の通り、その欠陥盤はリコール。ただし日本版は最初からOKな盤で発売されましたとさ。

 

聞いていて思ったのだが、一連の50周年記念盤に今一つ気持ちが動かないのは、このアンソロジーの衝撃体験が既にあったからなんだなと。50thでデモテイク等々を蔵出しされてもやはり最初の驚きには比するべくもなく。

 

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1996 UK orig. label

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2018 DeAgostini label

 

 

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